こんな場面、経験ありませんか?
「先生、それってどういうことですか?」
「なんでそんなに急に入院になるんですか?」
たとえば、こんな場面はどうでしょう。
「胸がちょっとチクチクするんです」と言って救急外来に来た人に、
心電図と血液検査をしたあと、医者が「入院しましょう」と一言。
本人は「この程度で?」と驚き、
家族は「本当に必要なの?」と戸惑う。
一方で、こんなケースもあります。
「最近、息が切れやすくて不安で…」と受診した患者さんに、
医者が「大丈夫ですよー」と一言。
でも患者は「え?何が大丈夫だったの?」「本当に検査は必要なかったの?」と、
逆に不安が膨らんでしまうこともあります。
医者にとっての“当たり前の判断”が、
患者にとっては“なぜ?”になる。
そんな場面が、現場では本当によくあるのです。
なぜ医者(私)は、そんな行動をとるのか?
医者は「判断」と「行動」の連続の中で生きています。
限られた時間、限られた情報、そして限られた“伝える手段”の中で。
でも、医者としての“当たり前”が、
患者さんにとってはまったく“当たり前”じゃないことも多い。
そのギャップが、不安や誤解を生み、
時には不信感につながってしまう――。
そう感じたことが、このブログの出発点でした。
誤解されやすいポイント・実はこういう事情
医者が“ぶっきらぼう”だったり、“説明が足りない”ように見えるのは、
決して冷たさや怠慢ではありません。
現場では、1人でも多くの命を守るために、
限界まで時間と頭を使っているのが実情です。
でも――
「患者さんが納得してないまま、帰ってしまった」
という後悔は、医者自身にも、ずっと残り続けます。
じゃあ医者(私)としてはどうしたら?
現場では伝えきれないことを、
少しずつでも「わかりやすく」届けられないか。
医者の“当たり前”を、
患者の“ことば”で解きほぐせたら、
少しだけ医療が、身近になったり、安心につながるかもしれない。
そんな想いで、このブログを立ち上げました。
まとめ
これは、医者のためのブログではなく、“あなた”のためのブログです。
そして、これは「正解」を押しつけるブログでもありません。
ただ、すこしでも「なぜ?」が「なるほど」に変わるように。
それが、なぜ医者.comの願いです。
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